働く(傍を楽にする)。たまにはじっくり考える時間も必要です

働くことの意味。

そもそも人は何のために働いているのでしょう。

※蓮華王院 三十三間堂より

 

目次

傍を楽にする

現代の物質主義の世の中では、「働く=賃金労働」と捉える方も多いでしょう。

しかし、地球上に人間が生まれ、その人間の人生の大半が “賃金労働” として終わってしまうと思うと何だか切なくなります。

日本において “働く” の語源は「傍を楽にする」と言われています。

「傍」とは他者のこと、つまり他者を楽にすることを “傍楽” としていたようです。

これはすごく日本人らしい考えだと思います。

他者を敬う神道の精神を軸に、進んで他者のために行う行動。
その行いが “傍楽” となり、結果としてそこに貨幣が絡んでくる。

江戸時代では当たり前とされてきたこういった価値観も、西欧化の波を受け、さらには敗戦後の日本社会では、そういった価値観はすっかり一変されてきてしまっているように感じます。

しかし、欧米化の物質主義の限界、そして日本人の本来の気質に合わないこういった価値観はだんだん本来のものへ戻っていくことになるでしょう。

「儲けられそうだから」「お金がたくさんもらえそうだから」ではなく
「これをしたらお客さんが喜びそうだな」「これを作ったらあの人が楽になるな」といった発想でビジネスを始めるのが当たり前になり、そこに自然とお金もついてくる。

GDPの大きさやお金やモノの所有数などではなく、そういった精神の社会が築けてこそ本当に豊かな社会と言えるのではないでしょうか。

 

働かざるもの食うべからず

「働かざるもの食うべからず」

日本では慣用句として広く知られていますが、正しくは

If any would not work, neither should he eat. (新約聖書3章10節)
「働こうとしない者は、食べることもしてはならない」

という訳になると思われ、意味合いとしては「働きたくないものは食べてはならない」ということを言いたいのでしょう。

イエスがどういった真意でこの言葉を説いたか分かりませんが、私個人としては、日本人の精神である “傍楽” に近い教えであると思っています。

しかしこの言葉も使いようによっては、働くことが “義務” であるとして、かつてのソ連のレーニンなど「労働をさせる側」にとっては、都合よく使われてしまう恐れがあります。

現代の日本では、そういった “義務” 的解釈でとらえている方も多いのではないでしょうか。

「働く」ということを能動的に捉えるか、受動的に捉えるか、それによって「働く」姿勢は180度変わることになります。

一度あなたの上司にも「働く」ことの理由を聞いてみて、それが “傍楽” 側なのか “義務” 側なのか確認してみても良いかもしれません。

 

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【編集後記】
加計学園の獣医学部新設問題に関して次々と新文書が出てきていますが、内閣府の対応は後手後手に回っているようです。

誰かが嘘を語っている訳ですが、今のところ権力側である内閣側が怪しい感じです。

前川さんの発言は首尾一貫としている反面、内閣側の発言はもやっとしていて証拠を覆すものを何も示すことができていません。

長年、日本政府がとってきた「愚民政策」のつけが回ってきているのでしょう。

日本は、サイレントマジョリティーとしてモノ言わず、そして意見も言わせないような教育システムを続けてきた訳ですが、爆発的な情報化社会の発展により、あらゆる情報を共有することができるようになりました。

知られたくない情報を隠し通せた過去とは違い、現代はそうもいきません。

政治家もそういったパラダイムシフトが起きていることを自覚し、そろそろ「愚民政策」を脱却した方が良いのでしょう。

権力者と近しい関係にある者が得をする社会。そういった社会に明るい未来はありません。

本来、人間に優劣はありません。
お互いがお互いの尊厳を守る。
そして日本を世界に誇れる「尊厳社会」にする。

もう既得権益や自己保身のために無駄な時間を使わないで、率先してそのような社会を作るビジョンを掲げて、国民を引っ張っていって欲しいものです

 

【昨日の心・技・体】
心:読書(代表的日本人 岩波文庫/内村鑑三)
技:なし
体:@自宅
・腹筋トレーニング×2セット
・腕立て伏せ×2セット

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この記事を書いた人

1978年9月 茨城県水戸市生まれ、埼玉県春日部市育ち。
東京都渋谷区在住。愛犬は4歳、娘2歳。
趣味は、野球(毎週日曜日)、愛犬の散歩。

雇われない・雇わない生き方である「ひとり税理士」として活動しています。

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