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女性のひとり起業 ~青色申告と白色申告(個人事業編)~

 
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1978年9月30日生まれ。 春日部育ち、渋谷区在住。 「雇われない・雇わない生き方」をするひとり税理士。 ひとり、もしくは少人数で活動している事業主(経営者)のサポートを中心に活動しています。
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個人事業主として起業を考えている方は、「青色申告」という言葉と一度は聞いたことがあると思います。

もし聞いたことが無い方も、起業するにあたって必ず耳にする言葉となるでしょう。

今回は、個人事業主として起業するにあたり「青色申告」にすべきか、そしてそもそも「青色申告」と「白色申告」の違いは何か、を中心にお伝えできればと思います。
(『青色』と命名された理由は諸説ありますが、現在の個人事業の青色申告書は、 ”用紙が青い” という訳ではなく、普通に白い用紙です)

 

 

「青色申告」の方が断然有利

個人事業主の確定申告には「青色申告」と「白色申告」の2種類がありますが、税金を減らす効果からみますと「青色申告」の方が断然有利となります。

しかし、ただ単に「青色申告」を選んだから何にもせずにすべての恩恵を受けられる訳ではなく、それ相応の手間も必要となってきます。

まず最大の恩恵を受けるためには『複式簿記』という方法で帳簿付け(会計データ作成)をし、決算を行わなくてはなりません。

今までは、経理未経験者がこの『複式簿記』に対応するためには、地域の青色申告会で相談したり、税理士に頼んだりなどをしないと、対応することはかなり困難でした。
が、近年出てきたクラウド会計(freeeやマネーフォワード)を利用することで、だいぶ未経験の方でもこの『複式簿記』に対応することが可能になってきたかと思います。
(それでも、現行のクラウド会計で未経験の方が帳簿付け(会計データ作成)を一から完璧にこなすのは、結構難しいかもしれません…)

一方で、節税するほどの事業所得がない(節税効果が見込まれない)方や、本当に数字が嫌いすぎて帳簿自体を見たくもない方は、白色申告でも良いかもしれません。
(白色申告でも『単式簿記』としての帳簿付けが義務付けられておりますので、そこは避けられませんが…)

 

「青色申告」と「白色申告」の違い

上記で「青色申告」の方が断然有利としましたが、「青色申告」と「白色申告」の違いは次のとおりとなります。

青色申告 白色申告
届出 必要 不要
控除額 10万円 65万円
(e-Taxで申告した場合)
なし
帳簿付け
(会計データ作成)
単式簿記 複式簿記 単式簿記
決算書 損益計算書 貸借対照表/

損益計算書

収支内訳書
専従者(家族・親族)

への給与

家族への給与を経費計上できる
(妥当な額であれば制限なし)
配偶者は86万円まで
その他の親族は50万円まで
赤字の処理 赤字を3年間繰り越せる なし
減価償却資産の
経費処理
30万円未満の減価償却資産
(合計300万円まで)
10万円未満の減価償却資産

届出…「青色申告」として申告するには税務署への申請が必要となります。申請しなければ「白色申告」となります。

控除額…所得から差し引くことができる金額です。節税の面から言うと、これが一番大きな特典となります。
(税制改正により令和2年分の申告から控除額は55万円となりますが、e-Taxで電子申告することで、現行と同額の65万円の控除を受けることができます)

帳簿付け(会計データ作成)…『単式簿記』とは簡単にいうと、いくらお金が貰っていくらお金を使った(収支状態の把握)のか、を記帳していくもので、家計簿に近い記録の方法です。
『複式簿記』は簡単にいうと、複数の科目を使うことで、上記に加えて現預金や借入の増減など『資産』や『負債』の管理(財政状態の把握)もしていくものです。

決算書…確定申告書と合わせて税務署に提出する書類です。帳簿の作成に応じて作成する書類の種類が異なります。

専従者への給与…家族や親族に対する給与は『専従者給与』と呼ばれ、「白色申告」の場合は経費にできる金額の制限があります。『青色申告』の場合は条件を満たし、かつ実態に即した妥当な金額であれば、特に制限は設けられていません。

赤字の処理…「青色申告」の場合、事業で発生した赤字を翌年以降3年間の事業利益から差し引くことができます。「白色申告」は繰越できません。

減価償却資産の経費処理…「青色申告」であれば、30万円未満の減価償却資産であれば一括で必要経費にできます。(年合計300万円まで)

 

「青色申告」にするための『手続き』と『期限』

「青色申告」をするためには税務署へ「青色申告承認申請書」を提出しなくてはなりません。
(提出しない場合は「白色申告」での申告となります)

その「青色申告承認申請書」の提出期限は次の通りとなります。

原則 青色申告により申告しようとする年の『3月15日』まで
その年の1月16日以降に事業開始(開業)した場合 事業開始(開業)した日から『2か月以内』※

※相続で事業を承継するような場合は、例外的な取り扱いもあります。

 

まとめ

「青色申告」は『複式簿記』を要件としています。

たしかに『複式簿記』は、経理未経験者や簿記初心者にとっては非常にとっつきにくいものですが、日々少しずつでも数字に触れて学習することで、結果的にご自身の経営に関する数値を把握できるようにもなります。

個人事業主として起業し、そして継続して事業をしていくためには、ご自身の経営数値をある程度正確に把握していくことが必要です。

日々の小さな積み重ねが必要にはなりますが、その小さなことの積み重ねで必ず数字を読むことができるようになりますので、個人事業主として起業される方は「青色申告」を選択して未来にチャレンジしていきましょう。

 

【編集後記】
西郷隆盛の教えを書き記した本「西郷南洲遺訓」の第一節に次のようなことが書かれています。

一.上に立つ者の心構え
政府の閣僚となって国の政治を行うのは、天地自然(あるがまま)の道理を行うのと等しいものだから、少しでも私利私欲を出してはならない。どんなことがあっても公平にして、正しい道を選び、広く賢明な人材を選んで、その職務を忠実に実行できる人に政権を執らせることこそ、天意(天の決めたこと)である。
(原文略。以下続く…)

現在、私利私欲のない政治家は皆無に等しいかもしれませんが、残念ながらこれは自分自身にも言えることです。

「政治は国民を映す鏡」とサミュエル・スマイルズの『自助論』でも述べられていますが、悲しいかな、それも事実でしょう。

政治家の姿勢やモラルを変えるには、私たち国民一人一人の意識を変えなくてはなりません。

自分ひとりの力は小さいものですが、西郷さんの言葉を胸に少しずつでも前進したいものです。

 

 

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